大豆は古代から日本の食生活に密接にかかわってきました。大豆を加熱したり、醗酵させたり、絞ったりして、作られた大豆加工食品はいろいろあります。大豆は、高タンパク質、低カロリーで、コレステロールを全く含まず、その代わりに、脂肪、各種ビタミン、ミネラルを多く含み、肉や魚に負けない優れた栄養食品です。
大豆には、タンパク質の消化酵素の働きを阻止する、トリプシンインヒビターという成分があります。これは生では消化不良の原因となりますが、加熱するとほとんど壊れてしまいます。そのわずかに残ったトリプシンインヒビターに、ガンや糖尿病を防ぐ効果があるのです。トリプシンインヒビターは水といっしょに長時間加熱すると効力を失います。いり豆や、きな粉等の加工食品に多く含まれています。
大豆の成分であるリン脂質の一種、レシチンは、体内でのコレステロールや中性脂肪を利用しやすくします。レシチンが不足すると、余分なコレステロールや中性脂肪が血管内に残り、やがて動脈硬化を引き起こします。レスチンはこのほかに、脳神経の働きを助け、イライラを静め神経の疲れをおさえ、皮膚細胞を再生する力で肌の老化も防いでくれます。
大豆の中に含まれているビタミンEには、末梢血管に作用して血のめぐりを良くする働きがあるため、肩こりに効きます。漢方には肩こりなどに効く処方として、葛根湯というのがありますが、これはダイゼインという大豆から取り出された成分と同じなのです。これは筋肉の緊張を和らげる作用があるので、肩こりをほぐすのです。
大豆の成分のビタミンEには、ホルモンの中枢に作用して、自律神経の働きを調整する作用もあります。それで女性の場合、ホルモンのバランスを整えて更年期障害や生理不順に効果があり、男性の場合は精子の活性化に効果があります。
大豆にはコリンという成分が含まれています。これは、アルコールによって作られた中性脂肪が肝臓に沈着しておこる脂肪肝の脂肪を取り除いてくれる作用があります。
大豆はサポニンやゲニスチンなどのような低分子配糖体から成っています。これらは体内に入ると、血液中の脂肪を少なくしたり、血液中のコレステロールを減らしたり、脂肪の過酸化を防ぐといった重要な役目をします。そこで配糖体成分は肥満、動脈硬化、ガン、老化などを予防してくれます。またサポニンには、肝臓障害の発生を阻止したり、高脂血症を改善する作用があることもわかっています。
大豆には、赤血球を作り出す鉄分、タンパク質、ビタミン、銅、マンガンなどのミネラルが多く含まれています。ですから、赤血球が少なくなって起こる貧血に効果があります。
大豆の成分の中にはビタミンEがありますが、ビタミンEはビタミン中でよく注目されているビタミンです。ビタミンEは、老化の原因となる過酸化脂質の生成を阻止するだけでなく、余分なコレステロールを血管から肝臓に送り返すのを助ける働きもするので、動脈硬化も防げると考えられます。
また、大豆油の成分のリノール酸には、体内でコレステロールと結合して胆汁や腸の中から、さらに多くのコレステロールを排出します。ですから血管系の脳卒中や動脈硬化の防止には、リノール酸を含んだ大豆油を利用すると良いでしょう。
大豆には良質のタンパク質が含まれています。肉のタンパク質は、多すぎると動脈硬化やガンの原因になりますが、大豆のタンパク質は、血管を強くして脳卒中などの予防に役立っています。
大豆は便秘に効きます。便秘には繊維質を多く含む食品が有効であることは知られていますが、食物繊維は食べても消化せず、腸に達します。その水分を吸収してかさがふえるので、腸が刺激され、ぜん動運動が活発になり排泄を促します。繊維質の多い大豆はこうして便秘を解消してくれます。
大豆油の成分のビタミンEは、酸化を防止する働きを持っています。また、過剰なコレステロールを血管から肝臓に送り返したり、血液の循環を良くしたり、性ホルモンにも作用してバランスを取るといわれています。
大豆油の成分のリノール酸が、体内のコレステロールを取りのぞくと、同じ大豆油に含まれるビタミンEは、脳血管障害や心筋梗塞の原因となる、アテローム性(粥状)動脈硬化症に作用して有効に働きます。
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